2024年01月23日 09:03

武蔵精密工業(ムサシ)は、本田技研工業より「CR-V」をベースとした新型燃料電池車(FCEV)向けe-Axleに適用されるギヤボックスを受注した。
武蔵精密工業は四輪/二輪車用向けに、デファレンシャル/トランスミッションギヤ/プラネタリィ/ボールジョイント/カムシャフト等の開発/製造/販売を行っている。二輪車向けトランスミッションは世界シェア約30%と業界トップクラスの占有率を誇る(ムサシ調べ)。
当該部品は2024年の量産開始に向けて生産準備を行っている。自動車業界においては、グローバルで開発競争が激化。新規参入メーカーの増加や、新規開発の増加、開発サイクルの短縮化などにより、ムサシにとっては新たな参入機会が生まれている。同社の主力商品であるデファレンシャルアッセンブリィや減速機構に用いられるギヤは、EVにおいても重要な役割を果たし、今後もさらなる需要の拡大が見込まれている。またEV化により、ムサシの製品に対する要求も変化。パワートレイン領域では、モーター由来の高トルクへの対応や、バッテリー搭載スペースの増加や重量増に伴い、部品には高強度に加え、小型・軽量化の厳しい要件が課せられる。また、エンジン音が無くなるなることにより、相対的にギヤの噛み合いに対する要求が厳しくなり、ギヤにはより高精度な加工が求められる。これに対し、モビリティ向けのギヤに特化した専門メーカーとして、ムサシが長年積み重ねた技術・知見はEV時代における大きな優位性となっている。