2023年08月17日 16:19

豊橋市は、農産物や食品の温室効果ガス排出量を可視化するウェブアプリ「My エコものさし」を活用。市内の企業、官公庁に地元農産物を使った弁当を提供するクオンクロップ社の実証事業「bento 4 earth(ベントゥフォーアース)」を支援し、市民の環境意識の向上や地産地消の促進を目指す。

豊橋市は昨年度、農業の課題を解決する提案を農業系スタートアップが競う「アグリテックコンテスト」を初めて開催。農産物や食品の商品ごとの温室効果ガス排出量を可視化し、スマートフォンで確認できるアプリを開発したクオンクロップ社(東京都)などが入賞した。実証事業では、このアプリを使い、輸送にかかる環境負荷の少ない豊橋市内の農産物を材料にした弁当を購入できるようにして、購入した人の意識の変化を検証する。

実証事業は、8月23日~11月下旬までの毎週水曜、協力する企業(4社)と機関(2団体)に勤める従業員、職員らにアプリを通じエコな弁当を買ってもらう。弁当は、豊橋市内の地元食材を使った和食を提供する「和の膳」が製造。市内の農家が作った野菜、肉などをふんだんに使ったエコな弁当(800円税込)を用意する。

同様の栄養量を摂取できる弁当と比べると、弁当を作るまでの生産、輸送、加工、廃棄時に発生する温室効果ガスを約4割削減できる見込み。消費者の環境意識向上のほか、ゆくゆくは環境負荷の少ない地元農産物の需要増加、地産地消の促進が期待される。