2022年12月20日 09:13

日本経済学会は、「中原賞(中原伸之賞)」、「石川賞」、「女性研究者奨励賞(日本生命賞)」を決定し、10月15日・16日に慶應義塾大学でハイブリッド開催された秋季大会において授賞式および受賞記念講演会を開催した。
「女性研究者奨励賞」は竹内あい准教授(立命館大学)。女性研究者奨励賞は、日本生命保険相互会社の寄付によって、2020年に創設された。本賞は、優れた経済学研究を行う若手女性研究者に対して授与される。竹内准教授は、実験経済学とゲーム理論研究において国際的に認められる優れた研究を行ってきたことが高く評価された。
「石川賞」は山口慎太郎教授(東京大学)。石川賞は、故石川経夫東京大学経済学部教授の日本経済分析への多大な貢献を記念して2004年に創設され、日本の経済・社会問題の解決に貢献する実証面や政策面での優れた経済学研究を行った50歳未満の経済学研究者に対して授与される。山口教授は、実証及び政策面を中心に労働および家族の経済学の研究の発展に資する顕著な貢献が評価された。
「中原賞」は高橋悟教授(東京大学、シンガポール国立大学)。中原賞は、中原伸之さんの寄付によって、1995年に創設。この賞は、国際的に認知される業績を挙げた45歳未満の経済学研究者に対して授与される。今回の受賞は、高橋教授の経済理論への貢献が認められたもの。特に動学ゲームと均衡の頑健性の学術研究の発展への顕著な貢献が評価された。
3名の授賞者は経済学の発展に大きな貢献をしてきた若手および中堅の経済学者で、現代の社会経済課題解決に対する示唆に富む研究を行っている。