2017年10月19日 15:06

作業工具メーカーの京都機械工具(KTC)は、京都大学大学院の生産システム工学研究室と産学連携体制により、「トポロジー最適化」を用いて、既成概念にとらわれない作業工具の形状、構造、機能設計に応用する共同研究を開始した。

「構造最適化」のなかでも、材料の有無を表現する離散変数を設計変数とする「トポロジー最適化」は自由度が高く、穴の数などの構造の形態も導きだすことができる。これを工具に応用すれば、作業時にあまり力が加わらない部分や方向を省いた形状や、力が伝わりやすい形状を取り入れ、「剛性」を向上させながらも、より「軽く」することが可能に。よって、操作性・携行性にすぐれ、より「安全」に使える新たな工具を誕生させることができる。

京都大学生産システム工学研究室では、「トポロジー最適化」の新しい方法論を独自に構築し、その理論に基づいた設計支援システムの開発を行っている。KTCでは、この理論と技術を用いた工具の設計、量産化工程での検証を担当する。