2025年10月08日 09:01

旭日電気工業は、電気設備工事分野における生産性向上と人材不足解消を目的に、東京大学発のスタートアップ企業であるPrefabが開発したAI積算ツールを導入し、積算業務の抜本的な効率化を目指す。

電気設備工事の積算業務には、膨大な工数とコストが必要とされている。特に図面から部材数を算出する「拾い作業」は、現在も人の手作業で行われており、材料や設備工事に関する高度な専門知識と、正確な見積もりを算出するための高い精度が求められる。今後は人の手だけに頼るのではなく、AIを活用した業務効率化を積極的に推進していくことが不可欠だと考えている。

今回導入したAI積算ツールは、電気設備工事の図面をアップロードするだけで、照明やコンセント、配線といった部材の数量を自動で抽出し、材料表を生成。従来は人手で行っていた拾い作業を大幅に効率化できることが最大の特徴であり、積算業務全体の生産性向上に直結する。

試算では、工数をおおむね80%削減でき、年間で数万時間規模の削減効果が見込まれる。これにより、担当者は積算内容の妥当性確認や工法の判断といった、より付加価値の高い業務に専念することが可能となり、業務効率化と積算精度向上の両立を実現できる。

今後は、まず電灯・コンセントとその配線の数量拾いの自動化を実現し、幹線や弱電設備など、図面上のすべての部材の拾い作業へと対応範囲を順次拡大していく予定。Prefab社とのパートナーシップをさらに深め、積算業務を含めた社内業務全般の効率化を一層推進していく。