2024年10月21日 16:14

10月16日、菱華産業は、漆器の廃木粉をアップサイクルしたMIRAIWOOD(R)サスティナブル漆器「MWZ(みゆず)」の開発について発表した。

「MWZ」は、日本の伝統的な漆器づくりから排出される天然木の未利用部分(木粉)を回収、独自の技術でアップサイクルした伝統工芸山中漆器。木材をベースに生分解性樹脂(植物由来)を混合したハイブリッド材料で、量産レベルでも体積の80%以上が木材、バイオマス度は73.3%以上を達成。日本有機資源協会よりバイオマスマーク70認定を取得している。

昨今、世界的な木材の高騰と品不足が、天然木材を使う漆器や木製品の安定生産にとって大きな課題となっている。この問題は、インバウンドや海外インテリア市場にて日本の伝統工芸への強い需要があるにも関わらず、産地の生活基盤の不安定化にも繋がっている。

MIRAIWOODU(R)のサスティナブル木素材は、木製品や食品製造時の未利用部分を活用することで国内で原料を調達することが可能で、リサイクルも可能な循環素材。漆器生産や木工業の廃木粉を利用することで、廃棄物を削減しながら、国内の伝統工芸や木工業界、林業の新しい収益源となることが期待できる。素材のサスティナブル化により、日本の伝統工芸の継承支援や、天然木の産業への貢献も目指す。

この製品は、MATSUYA GINZA「めぐる未来、つづく工芸」展にて展示され、購入も可能。詳しくはこちら