2024年05月31日 12:56

再生医療安全推進機構は、「再生医療相談室公式LINE」を開設した。
一般社団法人再生医療安全推進機構は、2023年4月、再生医療が安全に提供される社会の実現を目的として設立した。現在、再生医療等安全性確保法の対象外であるエクソソーム・幹細胞培養上清液を用いた治療が多くのクリニック等で提供されている。未承認製剤であるにも関わらず、再生医療として打ち出したり、効果効能をうたったりと医療広告ガイドラインの違反事例が数多く存在する模様だ。また、それら未承認製剤を静脈投与している事例も数多くみられ、安全性上きわめて危険であると考えている。同機構では、再生医療やそれに準じる表記で受けた治療において、医療機関とのトラブルや治療後の後遺症等で悩んでいる人の相談窓口として、「再生医療相談室公式LINE」を開設した。
細胞から分泌される物質であるエクソソームにはタンパク質やRNAなどが含まれ、細胞間の情報を伝達する役割があることから、病気の治療に使えるのではないか、などと研究が進められている。しかし、それはあくまで研究段階だ。幹細胞上清液やエクソソーム自体が悪いものではなく、現時点では未承認製剤であるという現状を医師や患者は理解し、トラブルを未然に防ぐことが必要であると同機構は考えている。このような再生医療をとりまく多くの情報から正しい情報を正確に発信し、相談を受ける窓口として「再生医療相談室公式LINE」を活用してもらう。