2023年10月27日 09:54

ヤマップは、栃木県警察と、山岳救助の際に有用な情報である登山届について連携する「登山届協定」を締結した。
栃木県における2022年山岳遭難は86件(前年比35件増)、94人(前年比33人増)で高止まりとなっている。また、遭難者のうち登山届の提出数は16件(18.6%)で、遭難救助の対応が遅れることにもつながっている。登山者は事前に登山の計画を立てる。さらに、登山口に設置されている登山届ポストで専用の書類に登山計画を記入して提出したり、事前に郵送などで登山計画を栃木県警察に提出したりすることが必要で、登山者にとっては二度手間となっていた。また、人があまり行かない低山ではそもそも登山届ポストが設置されていないことや、「低山」だから大丈夫という登山者の気の緩みが登山届提出率が低い理由にもなっている。
同社が運営する登山地図GPSアプリ「YAMAP」は、電波が届かない山の中でも、スマートフォンのGPSで現在地と登山ルートがわかる、登山を楽しく安全にするアプリだ。YAMAPには、事前にコースタイムを自動計算して無理のない登山計画が作成できると同時に、「YAMAPに登山計画を提出する」を押すと、大切な家族など(緊急連絡先)にも共有できる登山計画と提出機能がある。今回の協定により、YAMAPに登山計画を提出すると、栃木県警察へも共有される。さらに、「YAMAP」は日本全国2万5000座以上の山情報を収録しており、登山届ポストがないような里山や低山にも対応。これにより遭難者の迅速な救助につながる。