2023年10月16日 12:45

大日本印刷(DNP)は、全国の図書館に向けて、RFID(ICタグ)を活用した蔵書点検サービスの提供を10月に開始する。
図書館運営において、蔵書点検は「所蔵資料があるべき場所にあるか」「行方不明の資料はないか」を確認する年に一度の大切な作業だ。この点検は、本に付与したバーコードやRFIDを手作業で読み取ることが多く、数カ月前から計画を立て、1週間程度休館し作業を行なう。休館による利用者への長期の利用制限の発生とともに、作業者の作業負荷や臨時雇用が必要になるなど、効率性の向上が課題となっている。こうした課題の解決に向けてDNPは富士物流と共同で、RFIDを用いて様々な厚みや大きさの資料でも、作業時間を大幅に短縮する蔵書点検サービスを開発した。
RFIDを活用した蔵書点検サービスでは、図書館への事前調査、作業設計と準備作業(蔵書点検ルートや手順等の設計、作業員や機材の確保等)、実際の蔵書点検作業の代行(蔵書点検作業~蔵書点検データ作成、不明本リストに基づく現物確認等)を実施。図書館ごとのRFIDの利用状況に応じて、効率的なスキャニング手法を提案する。また、RFID未導入の図書館に向けた導入支援も行う。各社の役割としては、DNPはサービス構築や機器仕様設計を行い、DNPのグループ会社である図書館流通センターと丸善雄松堂を通じてサービスを提供。富士物流は、作業検証、点検作業、機器開発を行う。
参考価格は、初期費用:作業設計費30~50万円、作業費:3.5円/冊。