2023年09月21日 19:00

川崎汽船はTISと澪標アナリティクスとともに、AIを活用した喫水自動計測アプリケーションを共同開発し、7月末に3社共同で特許出願を行った。本アプリケーションは、スマートフォンで撮影した画像からAIを活用して水面とドラフトマークを認識し、画面上に波の影響を排除した喫水値をリアルタイムで表示させる。それにより、正確な喫水の計測をサポートするもの。
ドライバルク船は、本船に積載された貨物の重量を算定するために喫水を計測するが、現在は本船乗組員やサーベイヤーによる目視で喫水計測を行っている。目視においても喫水を計測することは可能だが、港によっては波浪の影響を受ける錨地での荷役であるため、熟練の海技者であっても喫水計測の精度に想定以上の誤差が生じる場合があった。
この度、共同開発をした喫水自動計測アプリケーションはTISと澪標の「AI・データ分析サービス」を活用。スマートフォンとAIを組み合わせることで、これまで海技者の経験に頼っていた喫水計測をAIで補完し、安全運航レベルの均質化・積高最大化に寄与する。詳しくはこちら。
川崎汽船は、2022年5月に公表した中期経営計画における事業戦略を実現するための機能戦略として、デジタライゼーションを推進している。今後もデータやデジタル技術の活用により、安全・環境・品質のコアバリューを磨き上げ、競争力および企業価値向上を図る。