2022年03月10日 19:00

CuboRexが開発する電動クローラーユニット「CuGoV3」は、千葉大学と共同で、東京-千葉間の超遠隔操作を、低遅延・低コストで実現した。
人口減少や高齢化に伴う人手不足への対応や、生産性の向上を目指し、デジタル技術の利活用が各産業で推進されている。その技術の一例として、公共通信網を使った遠隔操作も開発が進められ、各産業で導入が試みられている。しかし、遠隔通信技術を実際に導入するためには、コストが膨大にかかる。1つの対象物を遠隔操作する場合、カメラ、遠隔操作のエンコーダーなどが必要となり、100万円前後の費用がかかることも。
そこでアダワープジャパンは、スマートフォンを対象物に取り付けるだけで遠隔操作を可能にするAndroidアプリ「WARPNER」を開発した。「WARPNER」に必要な機材はスマートフォンのみで、従来の遠隔操作の10分の1以下のコストで導入することが可能。この度、「WARPNER」を用いた遠隔操作が、実際に遠隔地からでも遅延なく操作できることを実証するべく、超遠隔操作実験を実施した。
実験では、アダワープジャパン東京オフィス(東京都台東区)から、千葉大学西千葉キャンパスにある30kg相当の荷物を搭載した運搬台車を遠隔操作することに成功。今後も、安価で、届いてすぐにロボットが制作できるテスト用電動クローラユニットとして、大学や高等専門学校等の教育機関や研究室での普及を目指す。