2020年12月24日 12:12

キヤノンは、11月13日~16日まで愛知県国際展示場など7会場で開催された第58回技能五輪全国大会において、「精密機器組立て」職種で金メダル(金賞)を獲得した。
技能五輪全国大会は、国内の青年技能者(原則23歳以下)を対象に、技能競技を通じ、青年技能者に努力目標を与えるとともに、技能に身近に触れる機会を提供するなど、広く国民一般に対して技能の重要性及び必要性をアピールし、技能尊重気運の醸成に資することを目的として実施する大会であり、1963年から毎年開催されている。幅広い職種を対象とする、唯一の全国レベルの技能競技大会だ。
金メダルを獲得した「精密機器組立て」職種は、20点におよぶ部品の加工から組立・調整までを行い、精密な機構モデルを製作する競技。課題内容は4.5カ月前に公開され、最適な加工方法や加工手順を検討して臨む。3種の工作機械(精密旋盤、精密フライス盤、平面研削盤)とヤスリを用いるため、読図や測定、段取りはもちろん、高い精度での切削加工や手仕上げの技能が求められる。
キヤノンは1959年に、現在の「ものづくり推進センター」の前身となる「技能研修所」を設立し、ものづくりを支える技能者や技術者の育成に努めてきた。そして、2016年2月には「ものづくり人材育成の総本山」としての機能を持つ新棟を取手事業所内に設立し、さらに高度で充実した研修環境と人材育成制度を構築している。同社の「精密機器組立て」職種における金メダル獲得は3度目となる。