2020年02月26日 18:12

CYBOとがん研有明病院はより精度の高い子宮頸がん検診の実現を目指して、3D高速イメージング技術やAIを活用した、新しい細胞診装置の開発を進めるための共同研究を開始した。
子宮頸がんは日本の若い女性で急速に罹患率が上昇している。治療が遅れると子宮摘出により子どもを生めなくなることもあるため、ワクチンによる予防や検診による早期発見が非常に重要。特にワクチン接種率の低い日本では、細胞診による子宮頸がん検診が重要な役割を担っている。
それに伴い、今後、細胞診断に携る細胞検査士や細胞診専門医の負担増加が予想されるが、その結果として検査の精度が犠牲となり、見落とし例が増加する懸念は避けなければならない。子宮頸部細胞診を、検査精度を犠牲にせずに自動化によって負担を軽減するためには、顕微鏡ハードウェアと画像解析ソフトウェアをゼロから設計する必要があった。
この要件に応えるべく、CYBOは高速自動 3D 細胞診システムの開発を進めてきたが、この度、高速自動 3D 細胞診システムの実用化に向け、がん研究会と共同研究契約を締結。がん研究会有明病院細胞診部に同社の高速自動 3D 細胞診システムを設置し、細胞診標本で評価試験を実施する。これにより精度向上と省力化とを両立した AI 細胞診システムとしての実用化を進め、子宮頸がんの早期発見に寄与することを目指す。