2025年10月28日 15:48

Dr.JOYは、沖縄県が実施している「令和7年度テストベッド実証支援事業」の採択を受け、AI電話を活用した「受診前相談」の実証を浦添総合病院と共同で開始する。

国内では、約8000の病院で毎日およそ60万件の電話相談が発生しており、1病院あたり平均で25時間もの電話対応が生じている。特に多くの病院では、発熱や咳、腹痛・下痢、転倒によるけが、持病薬の飲み忘れや切れ、「今すぐ受診すべきか」の判断、夜間の症状悪化といった「受診相談」が代表電話に集中。

その結果、予約や照会の電話がつながりにくくなるほか、夜間・休日には相談できない不安から、軽症であっても救急外来に流れるケースが少なくない。看護師は本来業務に専念しづらく、残業やストレスの増加を招いている。これにより、患者満足度の低下や外来・検査予約の機会損失、さらには救急医療のひっ迫にもつながっている。

こうした課題に対し、同社はAI電話サービスを基盤とした「AI電話受診相談」を開発した。本実証では、患者がAI電話を通じて受診前の相談を行うことができ、AIが一次受付と簡易問診を自動で行い、緊急度の推定および要点を整理したレポートを自動生成。重症度や相談の要点を自動的に整理したレポートを看護師へ共有。看護師は重症度の高い患者から優先的に折り返し連絡する。

これにより、電話がつながらないことによる患者の不安を軽減するとともに、医療従事者の電話対応業務の負荷削減を実現する