2025年10月17日 09:01

一建設は、宮城県白石工業高等学校建築科1年生35名を対象に「木造住宅の建築現場見学会」と「住宅設計体験会」を10月10日に開催した。

国土交通省によると2023年の建設業の就労者数は1997年のピーク時と比べて約30%減となっている。また、建設業界は、建設業従事者のうち団塊世代の人々が、75歳以上になり2025年に大量の退職者がでることで、今以上に人手不足が深刻化していくと予測されている。

この問題の背景には、高齢化の進行による次世代への技術承継が大きな課題となっている点や、能力に応じた処遇やキャリアパスの見える化など、業界全体として解決すべき課題がある。

本見学会は、建築・建設業界の未来を担うZ世代である建築科の高校生に、実際の住宅建築プロセスや、iPadなどデジタルツールを使った最先端の現場管理を見てもらうことで、デジタル化など時代と共に変化する現場の働き方を知ってもらうことが目的。

「木造住宅の建築現場見学会」では、開会の挨拶に続き、ファン付きウェアや、汗で失われる塩分を手軽に補える塩タブレットの支給など、一建設が実施してきた熱中症対策を高校生に紹介した。その後、建築中の住宅内で基礎工事・躯体工事の説明を行い、躯体工事のパートでは、白石工業高校OBで社員大工の阿部が、電動丸ノコなど工具の安全な使い方をレクチャー。高校生3名が代表してビス打ちなどを実際に体験した。さらに、同校OBで現場監督の伊藤が、施工管理アプリ「ANDPAD」を使った業務を紹介した。