2024年10月18日 12:24

こっから(Kokkara)が運営する本屋アルゼンチンは、センコーグループホールディングスと共同で、大学教授の本棚から書籍を配本するサービス「教授の本棚」を開始した。
教授の本棚プロジェクトは、九州大学名誉教授であり筑紫女学園大学学長を務める南博文先生が約40年の間で収集してきた2000冊の書籍が、九州大学退任後に行き場を失うという問題に直面したところから始まった。教授の退任時に頭を悩ませる蔵書の処分方法は、廃棄するか、古本として散り散りになるほか、選択肢は限られる。そこで本屋アルゼンチンは行き場をなくした書籍を小さなサイズの本棚に再編集し、日本中へ届ける試みをスタートした。
本サービスでは、教授や専門家が長年にわたり収集してきた貴重な書籍から約10冊を貸し出す。配本される書籍は専門性が高く、日常生活では触れることのない「学術書」が中心となる。内容は難解であり専門分野を研究していない人にとっては理解が追いつかない部分がある。しかし、わたしたちは「わかりやすさ」が重視される社会において、「わからなさ」と出会うことを避けているのではないか。「わからなさ」をランダムに届けることによって人々の好奇心を喚起するのではないかと考え、本サービスを運営している。南先生提供の書籍をもとに、全50枠でサービス参加者の募集を開始。今後は、さまざまな分野の教授を迎え、多様な知識との出会いを提供する場を広げていく。
参加費用は、一般枠:4000円(税込)、高校生枠:無料。応募期間は10月7日~30日。サービス期間は11月上旬~12月上旬。