2024年06月06日 15:47

三菱重工サーマルシステムズは、中小型トラックなどに搭載可能な薄型の電動式輸送用冷凍ユニット「TEKシリーズ」を、欧州販売会社であるMTTEを通じて販売開始した。

世界的な新型コロナウイルスの感染拡大以降、欧州では市内配送に最適な中小型トラックでの定温輸送に対するニーズが高まっている。TEKシリーズは、冷凍機の搭載スペースが少ないこれらの車両に積載可能なコンパクト性・汎用性を実現したもので、よりコンパクトな冷凍機を求める欧州の市場ニーズに応える。

TEKシリーズでは、TE20・30シリーズでも高く評価されているプラグインハイブリッドシステムを採用している。商用電源(プラグイン電源)と冷凍機専用発電機を併用することで、走行・停止など車両の状態に合わせ、プラグイン充電、走行充電とバッテリー運転の自動切り替えが可能。また、冷凍機のバッテリー残量や庫内温度に応じて3つのモードに自動で切り替わる。車両の駐停車中やアイドリングストップ中にも冷凍機の運転が続けられるため、配送ドライバーは冷凍機の操作を行うことなく運転・配送に集中することが可能。

エバポレーターには新型ファンを採用し、風量と冷凍能力向上を実現するとともに、吹き出し口を最適化したことで、より短時間での目的温度の達成と庫内全体の温度維持を可能に。マルチシステムも採用しており、サイズの異なる3種類のエバポレーターを、仕切りのある荷室内に設置し、荷物の量や中身に応じた適切な温度を複数設定できる。