2023年10月13日 19:19

日本ペイント・インダストリアルコーティングスは、兵庫県三田市で行われる自動運転の実証実験に、同社開発の自動運転用特殊塗料「ターゲットラインペイント」を提供する。同社が開発したターゲットラインペイントは、自動運転用の特殊塗料。車両に搭載したセンサーが、路面に塗装されたペイントを認識・追従することで、安定した自動走行を行う。
近年、人口減少・高齢化社会での移動手段の確保、人手不足下での円滑な物流機能の維持や、交通事故を減らす手段の一つとして、自動運転による貢献が期待されている。国土交通省と経済産業省の共同設置による「自動走行ビジネス検討会」は、2025年度ごろまでに自動運転移動サービスを50カ所以上で実施するとの目標を掲げている。そこで同社は各地の自治体やバス会社、大学等と協力し、2022年から日本各地で実証実験を実施してきた。
本実証では、10月17日~11月26日の期間、自動運転バスが、兵庫県三田市のニュータウンである「ウッディタウン地区」の循環ルートを走行する。
昨年度同コースで行われた実証にて、GPSの受信精度低下が発生した高架道路下を含む区間に、今回新たにターゲットラインペイントを導入。これにより同社は、自動運転システムの冗長性を確保し、車両のふらつき改善を目指す。同時に、衛星測位システム(GNSS)が届きにくい場所での、ターゲットラインペイントの有効性の検証を行う。