2023年10月04日 15:31

マイクロ波化学は、マイクロ波プロセスの実機導入に関心を持つユーザー向けに、同社がオリジナルで開発したマイクロ波ラボ装置「M-block(R)」の販売を開始する。

マイクロ波を用いた製造プロセスは、装置を大型化することが非常に難しく、産業レベルに応用することは「ほぼ不可能」と言われてきた。そこで同社は、2007年に創業して以来、マイクロ波技術プラットフォームを構築。2014年には大阪事業所にて、世界初の大規模マイクロ波化学プラントを完工、スケールアップに成功した。インキの原料である脂肪酸エステルをマイクロ波プロセスによって製造し、出荷した実績を持つ。

この度、同社が培ってきたスケールアップのノウハウを活かし、マイクロ波ラボ装置「M-block(R)」の開発に成功した。本装置は、マイクロ波を使用した単純な加熱実験にとどまらず、マイクロ波プロセスの実機導入を見据えた検討(フィージビリティスタディ)を行うことを目的にしている。ユーザーの要望に合わせた仕様にカスタマイズできることが特徴。

今後は、本装置の販売により、研究者が手軽にマイクロ波プロセスを検討できる環境を提供する。それにより、マイクロ波プロセスを加熱プロセスのグローバルスタンダードにしていくことを目指す。なお、10月4日~6日に幕張メッセで開催される高機能素材Weekの「第3回 サステナブル マテリアル展」にて、本装置のコンセプトモデルを展示する。