2023年05月12日 19:08

国立科学博物館「筑波実験植物園」にて、ショクダイオオコンニャクの大小2個体が5月中旬から6月初旬にかけて、連続して開花する見込み。これは、世界で最も大きな「花」のひとつで、めったに咲かない種だが、本年は同じ温室内で2個体を見ることができる。本園で大個体が開花するのは、2020年以来3年ぶりで今回が6度目。
ショクダイオオコンニャクは、スマトラ島(インドネシア)の限られた場所に生えるサトイモ科の絶滅危惧種。「花」(植物学的には花序=花の集まり)は、高さ3メートル、直径1メートルになるものもあり、世界でもっとも大きな「花」をもつ植物のひとつとされている。また開花後は 独特の強烈な悪臭を放ち、世界でもっとも醜い花とも呼ばれている。
今回の「花」がどのくらいの高さになるかまだわからないが、1日で20cm以上も伸びる成長過程は見もの。「花」が開きはじめるタイミングや刻々と開いていく様子も面白く、来園のタイミングによってはリアルタイムで観察することもできる。
同園では、5月17日より中央広場にてパネル展示等を実施。過去の開花の様子や今回の2個体の葉が成長する様子をパネル展示で紹介するほか、人工的に合成した花の匂い体験、イモの重さ体験のコーナーも設置する。さらに、開花後3日間は、開園時間を8時30分~18時とし(閉園時間を通常より60分延長、入園は17時30分まで)、月曜日にかかる場合は臨時開園する。筑波実験植物園特設ホームページにて、成長の様子や開花の予想、見どころなどを紹介している。