2023年02月10日 12:47

子ども支援センター「つなっぐ」は、神奈川県立こども医療センターと協力して、同センター敷地内に「司法面接室」を設置し、運用をスタートさせた。虐待や暴力等の被害を受けた子どもに対し、研修を受けた専門スタッフから誘導・暗示のない面接を行い、被害を受けたとされる体験・出来事を聞き取る。これまで、総合病院等に司法面接室が設置されている病院はすでに2カ所あるが、子ども専門病院に設置されたのは、国内初となる。

子どもが司法面接で話をするためには、子どもにやさしい環境が望ましいとされている。病院は子どもにとって、予防接種をしたり、風邪をひいたり、怪我をしたりすれば行く場所であり、身近な場所。その他、入院中の子どもにも面接が実施できる、面接直後に子どもの心理状態が不安定になった時でも対応が可能など多くのメリットがある。

2019年4月に「つなっぐ」が設立されて以来、同センターの面談室を使用し「司法面接」を実施してきた。しかし「つなっぐ」への司法面接の依頼が増え、長時間部屋を利用するため、今後多くの面接依頼が入った場合、対応が難しいと思われる状況に。

そこで同センターの患者家族支援部長であり、「つなっぐ」代表理事である田上幸治さんが病院と調整。使われていなかった敷地内の一部を無償で借用し、内装をリフォームして司法面接室を設置することとなった。改装にあたっては、「つなっぐ」がクラウドファンディングを実施し、目標金額300万円に対し、900万円以上の寄附が寄せられた。