2022年08月24日 19:46

FRONTEOは、自社開発したAIエンジン「KIBIT(キビット)」を構成するコア技術の一つであるLandscapingにおいて、人の行動の機微を捉えるAIアルゴリズムの改良に成功した。

企業が管理するデータ量は年々増加の一途をたどっている。デジタルフォレンジックにおいては、証拠保持者1人当たり数TBに及ぶこともあるデータを収集し、膨大な文書の中から限られた期間内で証拠に関連する文書を発見しなければならない。調査に関わる弁護士にとって、時間、費用、調査品質が大きな課題となる。

その中でも、関連情報を発見するプロセスの文書レビューは、時間と費用の約7割を占めると言われ、AIの活用が不可欠。KIBITは、レビューに関する文書量やそれに伴う時間と費用の大幅な削減を実現し、課題解決の一助となっている。この度の改良は、データ内で頻繁に出現しない希少度の高いワードの中で、人の行動の機微を示す可能性の高いものに対し、証拠文書に関連する度合いを、統計学に基づいてより精緻に定式化する独自技術を開発したもの。

例えば、一般的に希少度の高いワードは逆文書頻度と呼ばれる統計量で扱われるが、これに加えて、ワードの出現回数により生じる統計誤差を考慮する方法や、得られた希少度から証拠の関連度合いを計算する方法などを用いた。その結果、従来と比べて、証拠に関連する文書の80%を発見するのに必要な、人がレビューする文書数の最大44%の削減と、Recall Rate の改善を実現した。