
慶應イノベーション・イニシアティブ(KII)は、訪問介護・家事・生活支援マッチングサービスを提供するベンチャー企業・クラウドケアに対して出資をした。
KIIは、2015年12月、主に慶應義塾大学の研究成果を活用したスタートアップを支援するため創設された。また、2020年1月からは、慶應義塾大学に限らずシード・アーリーステージからのリード投資を中心に、デジタルテクノロジーによる社会の革新や、医療・健康などの課題解決に取り組む技術系スタートアップに投資対象を広げ投資活動を推進している。
クラウドケアは、介護を必要とする人と介護スキルを持つヘルパーをマッチングさせることで、自費の介護保険外サービスを利用しやすい価格で提供している。介護業界は、介護費の増大、介護人材の不足や待遇、高額な自費介護サービスなど多くの課題が存在している。そのしわ寄せは要介護者の家族にも及び、介護離職や介護うつといった問題も生じている。このような課題を解決するため、自費介護サービスを利用したい人と貴重な介護人材を繋げるマッチングプラットフォーム「CrowdCare(クラウドケア)」を運営している。
介護版のシェアリングエコノミーサービスの先駆者として2016年にサービスを開始して以降、これまでは自己資金のみで運営してきたが、今回初の外部からの資金調達を実施し、システム開発やカスタマーサクセス、マーケティングの強化、サービス提供エリアの拡大などを通じて事業展開を加速していく。他の出資者からの調達も含めた第三者割当増資等によるクラウドケアの調達額は総額約1.1億円となる。