
kNotPerfect は、2019年10月に行った金継ぎ認知度調査を、2021年5月に拡大実施した。
2020年からコロナ感染症が流行し、日本国民のおうち時間が増加するとともに、日本に古くからある伝統技法「金継ぎ(きんつぎ)」がメディアで多く取り上げられ、大ブームとなった。金継ぎは、壊れた器を美しく修復し大切なものを長く使っていけるため、サステナブルで、SDGsの観点からも注目されている。コロナ感染症が流行する前から現在にかけてどのくらい金継ぎが世間に浸透したかを調査した。
破損してしまったけれど思い入れがあって捨てられずにとってある器を持っている人の割合は予想以上に高く、全体で約3人に1人(37.8%)もいることが分かった。また年齢が上がるほどその割合が高くなっており、50代では半数以上の人が該当。ただし、20代でも4人に1人以上、30代では3人に1人以上が該当し、若い層でも愛着のある器をとっていることが分かった。
2019年10月の調査では、金継ぎを知っている人は41%、知らない人は59%だった。一方、今回2021年5月の調査では、金継ぎを知っている人は56%、知らない人は44%で、半数以上の女性が知っている結果となり、割合がほぼ逆転した。金継ぎの認知度は、日本人女性の間で約15%上昇したと言える。
ほか、壊れた器を持っている人も持っていない人も、その多くは自分の大切な器を修復してまた使えるようにしたいと思っていることが分かりましたが、金継ぎに対する知識不足や不安、さらには敷居の高さから、まだチャレンジしていない人も多いことが示唆されました。