2021年04月12日 16:17

日本美のミュージアムホテル、ホテル雅叙園東京では、3月21日より「こだわりのモノづくり~超絶技巧の世界~」を、館内にある東京都指定有形文化財「百段階段」にて開催している。

今回の企画展では、「百段階段」の細部に宿る、大工、画家、職人などあらゆる分野の匠の超絶技巧を体感しながら、今なお色褪せない「建築の美」に迫る。同時に、「工芸と素材」をテーマに、現代芸術と伝統工芸という新旧芸術作品を集めた作品展示も会場内随所で実施。5月23日までの前期では、現代の神の手を持つ作家によるペーパークラフト作品を展示。6月1日~25日の後期では、漆工芸や組子細工などの伝統工芸作家による超絶技巧作品を展示し、新旧の作家の超絶技巧のコントラストを楽しめる。

会場である東京都指定有形文化財「百段階段」は、1935(昭和10)年に建てられたホテル雅叙園東京内に唯一現存する木造建築。晴れやかな宴が行われた7部屋を、99段の長い階段廊下が繋いでいる。

百段階段は、前身である旧目黒雅叙園が1931(昭和6)年に営業開始した際、連日数百名の大工、庭師、絵師、象嵌師、塗師らが集い、その時代を象徴する超絶技巧の技を結集して作られた。樹齢300年を超える巨木に彩色彫刻を施した床柱や、1mmのずれもなく作られた組子障子、細かな文様で彩られた七宝細工や螺鈿細工など、86年前の類まれなる建築物の数々を見ることができる。詳しくはこちら