2020年08月27日 12:41

TAKEOと弘前大学は、8月17日、トノサマバッタの食料利用に関する共同研究を開始した。

現在、世界の昆虫食市場における主流はコオロギ。コオロギは雑食性で飼料の調達がしやすく、かつ生育も早いために養殖がしやすいこと、食用昆虫としての市場が既にある程度形成されていることから、養殖昆虫として特に人気がある。裏を返すと、養殖のしやすさや市場規模の課題が克服できれば養殖昆虫の選択肢はコオロギ以外にも拡大する余地は十分にあると言える。そこで両者はトノサマバッタに注目。今回の研究開発により、トノサマバッタの養殖のしやすさはコオロギと同程度に、養殖にかかる環境負荷はコオロギより低くできる可能性があると考えている。

また、トノサマバッタは牧草の爽やかな香りと強いうまみが特徴の、非常に食味にも優れた昆虫だ。例えば素揚げにすると川エビに似たサクサクとした食感となり、おつまみ感覚で楽しめる。牧草の爽やかな香りを活かして、キャラメルなどのスイーツにも応用することができる。

弘前大学農学生命科学部 環境昆虫学研究室 管原亮平助教は、トノサマバッタの生産技術開発、昆虫食の専門企業TAKEOは、その実証試験およびトノサマバッタ食品の需要開発を担当する。生産技術開発ではトノサマバッタ飼育に関する基礎データ収集、飼育条件の最適化、専用ドライフィード(乾燥飼料)の開発、食用品種の選抜育種などに取り組む。実証試験ではTAKEOの昆虫農業「むし畑」の屋外施設を用いて商業生産技術を確立、併せて加工食品開発や広報活動などを通じてトノサマバッタ食品の需要開発、市場の拡大にも取り組む。

TAKEO