2020年05月29日 16:06

土木管理総合試験所は、道路や橋梁などの異常を検知するシステム「ROAD-S(ロードス)」における橋梁床版探査技術の本格導入を決定した。

同社は、インフラを構成する土の強度などを調べて改善する土質・地質調査、道路・橋梁などのコンクリート構造物の劣化調査、コンクリート構造物が環境に与える影響調査などを手がける建設コンサルティング企業。インフラの調査・点検を専門に取り組んできた経験があったからこそ、AI・テクノロジーを活用した業務改革「土木テック」に取り組み、「ROAD-S」の開発に至った。

道路、橋梁、トンネルなどの「空洞化」や「わだちぼれ」などのリスクは、アスファルト内に様々存在しており、目視では確認することができない。従来は、打音検査や目視点検で人的に確認していたが、短時間で保守すべき箇所を正確に見つけることが難しく、膨大な時間と人手、コストを費やしてきた。そのような背景の中、同社で開発した「ROAD-S」の診断技術は、専用車で対象区間を走行するだけで、異常がある箇所を把握することを可能とし、コストと作業時間を最小限に抑えることができる。

「ROAD-S」は、人力に頼らず、高速3Dレーダ探査車で計測した波形データのわずかな変化を、デジタル信号処理とAIを活用して自動で検出。結果はヒートマップのように色分けされて出力されるため、専門知識が一切不要で、誰でも一目で異常箇所を判断することができる。道路管理者や地方自治体担当者は、管理画面にログインするだけで最新の情報を確認できる、次世代型のインフラ点検サービスだ。

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