2020年04月06日 15:40

つくば市は、新型コロナウイルス感染拡大による医療崩壊を防ぐため、市の公共宿泊施設「ゆかりの森」等の公共施設をつくば市内の陽性患者の受け入れ施設として提供する準備を整えた。
医療崩壊を防ぐには、無症状や軽症の患者の病院以外の施設での早急な受け入れが不可欠となる。自治体の施設は、密集住宅地を避けて施設を選ぶことができ、公共施設は風評被害により倒産する心配が不要という長所がある。つくば市では全国の自治体による公共施設活用のきっかけを作るためにも、市の公共宿泊施設である「ゆかりの森」の宿泊棟を準備した。
ゆかりの森は宿泊棟のロッジが整備されたキャンプ場だが、外出自粛に伴って一部閉鎖措置を始めている。ゆかりの森のロッジにはロッジ内部の個室にベッドがあり、ロッジ毎のトイレと風呂も用意されている。その他の施設についても、自治体が災害用に持っている段ボールベッドと布団を用意するだけで当座は十分の施設となるので、ゆかりの森以外の施設についても受け入れ候補地を選定中。見回りとケアに必要となる看護師等のスタッフの配置や医療機関との連携についても準備を進めている。
茨城県には先週からつくば市として受け入れ施設を提供する提案を行って協議を進めており、大井川知事にも提案を行っている。全国の地域で即座に実施できる取り組みとして、自治体が保有する宿泊施設等の公共施設活用を「公共施設提供モデル」として、つくば市が先頭に立ち推進していく。