2020年03月19日 12:34

パイ インターナショナルは、3月18日に書籍「ブックデザイン365」を刊行した。
一般的に「ブックデザイン」とは本の装丁だけではなく、本文の誌面設計まで含めた言葉だが、本書では一部の書籍を除き、装丁をピックアップしている。かつて音楽ジャンルでも「ジャケ買い」という消費行動があったように、書店でも一瞬で読者の心を奪う装丁がある。本書では、主に2015~2020年の間に刊行された書籍の中から、書店やオンラインメディアで人を惹きつける魅力的なブックデザインを選び365冊以上掲載している。掲載書籍は、文学・小説、社会・ビジネス、実用・辞書、絵本・児童向け。付録インタビューとして、青山ブックセンター本店店長・山下優さん「書店とブックデザイン」を掲載する。
書籍は、一部を除いて書店に置かれたそのままの姿、つまり帯が巻かれた状態で掲載している。ブックデザインを紹介する本では異例のスタイルになるかもしれないが、主に広告的な役割を担う「帯」も「カバー」とほとんどのケースで同じデザイナーが担当していて、カバーと帯の関係性にも心血が注がれている。特に実用書では、書籍全体が帯のような役割を果たしている広告色の強いデザインが多くなってきた。ポスターなどの広告と本の大きな違いは、読者が長年所有することになることだ。リアル書店やネット書店、はたまたSNSでも目立ちながら、同時に所有欲も満たす必要がある。この課題はどんなジャンルの書籍にも課せられているかもしれない。
定価は3600円(税抜)。発売日は3月18日。