2020年02月28日 17:37

株式会社イノカは、2月5日(土)、サンゴ礁を再現する「人工生態系(AE : Artificial Ecosystem)」を活用した出張授業を、東京都国立市の桐朋学園小学校にて実施した。

これは、人間の専門知とAI・IoT技術を融合した独自の生体飼育技術により、飼育が非常に難しいサンゴなどの希少な海洋生態系を水槽内で再現することを可能にする技術。これにより、教育機関や研究機関に、今まで実験や観察の難しかった生体に触れられるフィールドを提供することができる。

マイクロプラスチックや地球温暖化などの問題を受けて、世界的に海洋環境の問題が注目されているなか、若者の環境意識の低さが課題となっている。日本財団による調査では、10代から60代の11000人のうち3分の1はここ1年海に行っておらず、さらに10代の4割は海への親しみをあまり感じていないと答えている。そこでイノカでは、まず「本物の海に触れる」体験を大切にし、サンゴやサンゴ礁に住む生き物を身近に感じてもらうことで、環境問題を自分ごととして捉えられるような授業設計を行っている。

授業では、本物のサンゴ礁水槽を、教室のスクリーンにライブカメラで中継して観察し、、サンゴやサンゴ礁の生体の知識を一問一答で紹介するクイズや、サンゴが持つ蛍光タンパク質を活かした発光実験を実施。また、サンゴからのSOSの形で、地球温暖化によるサンゴ礁の死滅などを紹介したり、サンゴ礁を守るために明日からできることを議論するワークショップなどを実施した。