2025年07月28日 15:52

カツデンは7月28日より、素材の質感、風合い、特性を起点としたモノづくりを掲げる新ブランド「hylē(ヒュレー)」を正式リリースした。
「hylē」は、「素材中心設計(Material-Centered Design)」という思想のもとに生まれた。利便性や値段が価値の指標となり、流行による短期的な消費が主となりがちな現代。素材が持つ本来の魅力や、時間とともに深まる質感を見つめ直し、「消費される家具ではなく、長く共に過ごす家具」を目指している。
その第一弾プロダクトとして、3点の家具「Orb(オーブ)」「Vellum(ヴェラム)」「Cliff(クリフ)」を発売する。「Orb」は、ミニマルな構造にして、静かに張り詰める緊張感を帯びた一脚。浮遊する円盤の座面には、公転する衛星のように背もたれが寄り添う。
「Vellum」は、スチールを羊皮紙のようにやわらかく丸め、美しい曲面が印象的な造形へと導いた。誰かの記憶、思考、または沈黙すらも書き留めるこの椅子には、その場所の物語が宿る。また「Cliff」は重厚な存在でありながら、重心に設えられた窪んだ余白と、切り立つ崖のような鋭いシルエットを併せ持つローテーブル。中央の余白は石や植栽などを飾ることで自然を迎え入れたり、あえて満たさず” 間” を残すことで空間に呼吸を与える。
同社では、今後も素材の声に耳を傾け、機能や装飾の先にある、本質的な豊かさを空間にもたらすために、誠実にものづくりと向き合っていく。電子カタログはこちら。