2025年06月27日 12:53

ペーパルは、CO2資源化技術を応用し、「書き心地」と「脱炭素」を両立させた紙素材「カーボライト」を、大栗紙工、文具ソムリエ・石津大さんとともに共同開発した。

「カーボライト」には、排ガス由来のCO2を、カルシウムを含む産業副産物と化学反応させてCO2を固定化した炭酸カルシウムを使用している。

CO2活用炭カルを紙に混ぜ込むだけでなく、世界初となるCO2活用炭カルを紙の表面に塗る工程に挑戦。この素材を紙の「表面」と「内部」に活用し、高い筆記性能を実現した紙製品は世界初。従来の石灰石由来の炭酸カルシウムをすべて置き換えることができ、原料段階からのCO2排出削減も実現した。これは、カーボンリサイクル技術の一つである、「CO2を資源ととらえ、再利用する技術」(CCU)を応用したソリューションとなる。

また、同社が2023年から構想していたカーボンリサイクル技術を応用して、ノートのプロ(大栗紙工)、文具のプロ(石津大さん)とともに理想の書き味を徹底的に検証。排ガス由来のCO2を原料とする炭酸カルシウムを紙の「表面」と「内部」に使用し、「にじまず、裏抜けせず、なめらか」という理想的な筆記性能を実現した。

さらに、紙の製造量1トンあたり、約97kgのCO2排出削減と、紙の製造量1トンあたり、約33kgのCO2固定化を実現した。7月2日より大阪・関西万博で初展示する。