2024年11月07日 12:53

能勢・豊能まちづくり社では、大阪府北部の里山地域の交通課題解消に向け、EVトゥクトゥク活用の実証実験を開始した。

能勢町・豊能町では、交通事業者の収益性の低下から、住民や観光客の足となるバス路線の撤退・鉄道の減便が進んでいる。行楽地として親しまれる妙見山へ続く妙見の森ケーブル(能勢電鉄)も、2023年12月に営業を終了。今後、周辺の観光事業者への影響が懸念されている。

同社では、地域住民と交通課題の解消に向けたワークショップを重ねた中で、小回りが利き、移動中に里山ならではの風景を楽しめる乗り物として、東南アジアの街中や観光地で活用されている三輪自動車「トゥクトゥク」に着目した。

EVトゥクトゥクは2台導入し、動力には同社で供給しているゼロカーボンの電気を活用する。車両は運転手を含めて4人乗りで、最高速度は60キロ。普通自動車運転免許を持つ人なら、誰でも運転することができる。

今後、地域イベントでの試乗会や来場者の送迎を実施。キャンプ場や狩猟体験など、主な観光地を経由する観光ツアーなどを行い、約1年かけて観光客の足としての具体的な活用方法を検証していく。人口減少やコロナ禍による公共交通の利用客数減などにより、バス路線の廃止・鉄道の減便が進む能勢町・豊能町における、トゥクトゥクのレンタルサービスによる観光振興への貢献を目指す。