2024年09月11日 16:06

ジェームズ ダイソン財団は、国際デザイン・エンジニアリングアワードであるジェームズ ダイソン アワード(JDA)の2024年度 国内最優秀賞1作品と国内準優秀賞2作品を発表した。

初開催の2005年から一貫して「問題解決のアイデア」がテーマである本アワードに、今年は世界30カ国より1900以上の応募があった。国内審査の結果、JDA2024の国内最優秀賞は、東京大学大学院 学際情報学府 平城裕隆さんによる、騒音の多い環境でも自分の声だけをクリアに届けるノイズキャンセリングマイク「WhisperMask」に決定した。

オンラインでの授業や会議が増え、周囲の環境によってはマスクを着用すると相手に声が伝わりにくく、さらに騒音の多い環境においてはお互いの声が聞きとりにくいという問題がある。それを解決するアイデアとして生まれたのが、「WhisperMask」。「WhisperMask」はソフトウェアでノイズをキャンセルするのではなく、布型の振動板という新しい構成のマイクを作ることでノイズキャンセリングを実現している。

受賞を受け、平城さんは、「ちょうどこの作品が完成したタイミングでJDAへの応募を決め、結果として国内最優秀賞に選んでいただけたことに嬉しさと驚きでいっぱいです。今後も引き続き改良を続け、布型のマイクという特性を生かし、汎用性を高めていきたいと思っています。」とコメント。なお、本受賞作品には賞金5000ポンド(約87万円)が贈られる。