岩谷技研は、6月2日、北海道十勝地方にてフリーフライト有人飛行試験を行い、最大到達高度1万555mの成層圏に到達した。

岩谷技研は、高高度ガス気球、並びに宇宙関連技術の開発を行う企業。誰もが気軽に宇宙遊覧を行うことを可能にする技術を開発し、新たな技術によって「まだ見ぬ未来」を創り出す。自社開発キャビンとガス気球による打ち上げ・飛行試験は、2020年7月有人宇宙遊覧プロジェクト始動。2021年6月T-3 気密キャビンにて無人打ち上げ試験で気密キャビンを成層圏へ打上・回収した。

岩谷技研では2022年2月に福島で行った係留飛行試験以降、徐々に高度を上げながら毎月のように道内を中心に飛行試験を重ねてきた。今回は、今夏開始予定の商業運航で使用する機体と同型の2名乗り与圧キャビンを使用して、初めて最高高度1万555mの成層圏到達に成功した。成層圏の低圧環境における、今夏開始予定の商業運航で使用するものと同型の与圧キャビン及び生命維持装置の運用試験、また自社気球による高度1万m以上への到達が可能なことを実証とした。

離陸地点は、北海道新得町。離陸時刻は3時49分。着陸地点は北海道士幌町。着陸時刻は5時48分。飛行距離28.6km。飛行時間119分。到達高度1万555m。パイロットは研究開発部実験課運航チームチームリーダー宮嶋香和さん。