2024年04月11日 19:02

小泉製麻は、土木業界の知識と技術をいかした開発商品「(仮称)シリコーンキャンバス」を新発売した。シリコーン素材をいかした多機能土壌管理シートとして、同社独自の特殊加工をシートに付加することで程よい透水機能を備え、土壌流出を防ぎ、斜面崩壊などの土壌風化を抑制する。

シリコーンとはケイ素(Si)と酸素(O)が交互にシロキサン結合(Si-O-Si)した構造合成樹脂で、地球資源を配慮した環境にやさしい素材。シリコーンの主成分であるケイ素は地表近くに存在する元素の中で酸素に次いで2番目に多く、枯渇する心配のない元素と言える。

本商品は、シート裏面に、ポリエステル不織布を貼り合わせることにより、地面との緩衝材の役割を果たす。原料であるシリコーンの特長は、高い耐久性で品質維持に繋がり耐熱性も高く、高温でも燃焼しにくい。そのため危険性は低く、総じて特性に変化がなく、耐寒性にも優れている。屋外に敷設しても柔らかく割れないため、品質変化がみられないことが大きな特長。

同社では、インフラ周辺の法面に課題とされていた二次災害予防や雑草管理について、高齢化による担い手不足(省力化)、除草剤の近隣への悪影響、およびランニングコストの削減といった課題に基づき新しい設計を行った。これにより「(仮称)シリコーンキャンバス」を敷設することで、防草効果もあり、資材廃棄の減少や耐用年数を伸ばしつつ品質保持も可能になり、土木業界のニーズに応えることが出来た。