2025年07月08日 16:02

森未来は、設計・デザイン業務における木材の比較検討や情報共有をスムーズにし、木材の特徴や背景への理解を深めるためのツールとして、文庫本型の木材サンプル集「森未来文庫」の提供を開始した。

設計・デザインの現場において、木材サンプルは空間のコンセプトや意匠を検討するための重要なツールとして活用されている。一方で、多くのサンプルはプロジェクト完了とともにその役目を終え、廃棄されることも少なくない。しかし、木材は単なる「素材」ではなく、産地や樹種ごとの特徴には人や地域とのつながりが存在しており、そこには森林や林業の背景がある。物理的な特性だけでなく、そうした背景に目を向けることで、空間づくりのコンセプトに深みが生まれ、提案力の向上にもつながる。

こうした考えのもと、同社は木材サンプルを比較・検討のための道具としてだけでなく、森林や林業とのつながりを伝える情報ツールとして「森未来文庫」を開発した。森未来文庫はA6サイズ・文庫本型の木材サンプルで、まるで本棚に並べる一冊の本のように、気軽に手に取り、じっくり読むように木材に触れることができる。

従来の使い捨て型サンプルとは異なり、繰り返し使用することを前提に設計されており、プロジェクトごとに新たにサンプルを取り寄せる必要がなく、廃棄物の削減や木材サンプル作成コストの低減にも寄与する。木材のリアルな質感、重量感、ディテールを体験・比較して木材を使った設計・デザインに役立てることが可能。