2024年03月29日 19:44

帝国データバンクは、厚生労働省が3月28日に公表した、小林製薬が直接紅麹原料を卸している企業、または同社製の紅麹原料が供給された企業の延べ225事業者(企業、重複等含む)から仕入・販売などを行った国内企業について、二次販売先までを対象に調査を行った。
小林製薬が機能性表示食品として販売していた紅麹サプリメントの問題で、同社から原料として紅麹を仕入加工・販売した企業で製品回収などの影響が広がっている。
帝国データバンクが二次販売先までを対象に調査を行った結果、「一次販売企業」が873社、原料等として仕入等の取引関係を有し、流通・加工を行う「中間流通・製造等(一次仕入加工)」の企業が3878社判明した。直接的・間接的に紅麹製品を消費者へ販売・提供している可能性のある取引企業は2万9648社に上った。
製造・販売を含めた企業の合計は3万3526社となり、小林製薬から直接紅麹原料を仕入れた225事業者(重複等含む)と合わせると、国内最大3.3万社で、小林製薬製の紅麹原料を使用した製品が流通している可能性がある。
紅麹は発酵食品としての原材料以外にも着色料などで使用されることも多く、2次加工・3次加工では使用有無の確認に時間を要するとみられる。また、健康被害を生じさせた原因物質の特定にも時間を要するとみられ、加工食品などの最終製品を含めると、流通先の特定は長期にわたり難航する可能性が高く、販売企業などでは事態の収拾まで対応の長期化が想定される。