2025年08月20日 12:50

「ポスト5G情報通信システム基盤強化研究開発事業」において、キオクシアは、大規模な人工知能(AI)モデルに必要な大容量・広帯域のフラッシュメモリモジュールの試作に成功。5テラバイト(TB)の大容量、1秒あたり64ギガバイト(GB/s)の広帯域を実現した。
ポスト5G/6Gでは、無線ネットワークの高速化・低遅延化・多数同時接続がさらに進む。その一方、データを遠方のクラウドサーバーに送信して処理すると、有線を含むネットワーク全体の遅延が大きくなり、リアルタイムでの応用が困難になる。
このため、ユーザーに近いエリアでデータを処理するMECサーバーの普及が求められており、MECサーバーの活用による各種産業のDXが期待されている。さらに、MECサーバーの性能向上と併せて、メモリモジュールにも一層の大容量化と広帯域化が求められている。
本事業では、従来のDRAMを用いたメモリモジュールの課題であった容量と帯域のトレードオフを解消するために、フラッシュメモリをデイジーチェーン接続する新しいモジュール構成を提案。それとともに、その実現に必要な毎秒128ギガビット(Gbps)高速通信技術とフラッシュメモリの性能改善技術を開発し、メモリコントローラおよびメモリモジュールに適用した。
本メモリモジュールの実用化は、ポスト5G/6GのMECサーバーなどでのIoT・ビッグデータ解析や高度なAI処理を実現し、産業のスマート化(DX)への貢献が期待される。