2023年09月28日 10:20

愛知県豊橋市は、「ヤングケアラーガイドブック」を制作した。

ヤングケアラーとは、例えば障害や病気のある家族の代わりに家事をしていたり、家計を支えるために労働していたりする子ども、また、アルコール・薬物・ギャンブルなどの問題を抱える家族の世話をしている子どもなど。家事や家族の世話が心や体に不調を感じるほど負担になることで、日常生活や学業、友人関係に支障が出ていたり、進学や就職を諦めるといった問題が起きたりすることが懸念されている。愛知県が2022年3月に公表したヤングケアラーの実態調査では、70%程度の子どもが「ヤングケアラーという言葉を知らない」と答えている。本人や家族に自覚もないために、相談にはつながりにくく、また、家庭内のデリケートな問題でもあるため、支援が必要であっても外から分かりづらいという構造がある。

豊橋市こども若者総合相談支援センター「ココエール」では、ヤングケアラーについて認知度を上げるため、コーディネーター採用による支援体制の強化、関係機関の研修などに取り組んでいる。今回のガイドブックの主な内容は、「ヤングケアラーの事例」「子どもにもたらす影響について」「豊橋市の支援体制」「ヤングケアラーかもしれないと気づくきっかけ」「ヤングケアラーへの関わり方」「ヤングケアラーとして想定される具体的なケース」「利用の可能性のある福祉サービス等についての案内」など。

配布は10月から(学校、福祉サービス事業所や民生児童委員などの支援者、関係機関に配布)。

ヤングケアラーガイドブック