2023年06月06日 19:04

ミマキエンジニアリングは、「捺染顔料転写プリントシステム」を、6月に開催されるITMA(開催地 イタリア・ミラノ)で世界初の技術出展。環境にやさしく、誰でも簡単に導入できるサステナブルなテキスタイルプリントシステムを紹介する。
現在、天然繊維の染色では染料や顔料が使用されているが、染色の前後工程における化学物質混合排水が、全世界で毎日20億トン発生。これは全工業用排水の約20%を占める上に、大規模な染色設備の稼働によるCO2排出が環境負荷に繋がる。また、染色加工は設備の構造や工程が複雑であり、技術と知識が必要。さらに大規模な染色設備はテキスタイルの生産量を確保するため主だった生産国で使用されるため、テキスタイル製品の海外輸送によってもCO2が排出される。
この度、同社が発表する捺染顔料転写プリントシステムは、従来の捺染方式(アナログ及びデジタル捺染染料印刷)と比較して、印刷に関わる水の使用量が限りなくゼロに近い。また設備規模が小さいため、稼働によるCO2の排出も大幅に削減できる、サステナブルなテキスタイルプリントシステムとなる。
さらに転写プリント方式を使用することで、直接プリント方式と比較して安価で小規模な設備に。テキスタイル生産の主要国以外の消費地で小ロット生産ができるため、海外輸送によるCO2排出の削減に貢献する。加えて、特別な技術が無くても導入できる簡単なシステムとして、幅広い捺染事業での活用展開を目指す。