2023年04月20日 15:53

リクルートの住まい領域の調査研究機関である「SUUMOリサーチセンター」は、「SUUMOトレンド発表会2023」を4月20日に開催し、「平屋回帰」というトレンドキーワードを発表した。

単身世帯・小規模世帯の増加、不要品の個人間売買アプリの普及、映像・音楽コンテンツのサブスクリプション化などを背景に、私たちは以前に比べ多くのモノを持つ必要がなくなった。人生100年時代、度重なる災害を経験し、先々のライフスタイルの変化が想定される中、変化に柔軟な家造りや将来設計の面からも「ミニマルな暮らし」に注目が集まっている。加えて最近は、住宅資材・エネルギー価格の高騰も著しいことや、SDGs(持続可能な開発目標)の採択により、脱炭素化・省エネ意識が高まったことで、初期コスト・ランニングコストともに低い、小さな平屋・コンパクト平屋へのニーズが増加している。かつて日本では、多くの人は平屋や1階建ての長屋に住んでおり、2階建て以上の家が普及したのは戦後から。日本の伝統的な家の形に、今改めて注目が集まるトレンドを「平屋回帰」と名付けた。

現在は子どものいない世帯や単身で暮らす人、高齢者世帯、一人親世帯など、世帯も多様化。人生100年といわれる中で、転職、子どもの独立、親の介護、体の変化など、自身に起こる変化を全て想定し、生涯暮らす家を選ぶのは難易度が高く、目の前の暮らしやすさと両立できないのかもしれない。これからは自身の変化に合わせてその都度、最適な住まいを選ぶ「都度最適」が日々の暮らしを豊かにしてくれるのではないだろうか。

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