2023年03月03日 10:00

日本電気硝子は、電池の主要部材のすべてに結晶化ガラスを用いた全固体ナトリウムイオン二次電池を世界で初めて実現した。
日本電気硝子は、有機系電解液を超えるナトリウムイオン伝導性と広い作動温度域を持つ結晶化ガラス製の固体電解質を開発し、現行のβアルミナから置き換えることで、電池の主要部材のすべてに結晶化ガラスを用いた全固体ナトリウムイオン二次電池を世界で初めて実現した。主要部材(正極、負極、固体電解質)をすべて結晶化ガラスに統一することで、同社の独自技術であるガラスの軟化流動を用いた強固な一体化を実現し、非常に良好なイオン伝導パスをもつ蓄電素子を形成した。また、1つの電池内に蓄電素子を容易に集積することができ、電池設計の自由度向上にも寄与する。資源枯渇の心配がないナトリウムを使用するメリットはもちろんのこと、発火や爆発のリスクがないなど、現行の優れた特性は維持しつつ性能を向上させた。安全かつ大容量の蓄電デバイスの実用化に向けて引き続き積極的に開発を進めていく。
同社は、3月15日から東京ビッグサイトで開催される「第14回 国際二次電池展」に出展。会場では集積電池の実物や動作デモ、電池を構成する超薄型蓄電素子を見ることができるほか、開発者のプレゼンテーションにより電池の特長やそれを実現した技術を紹介する。
「スマートエネルギーWeek 春 2023 第14回 国際二次電池展」会期は3月15日~17日。会場は東京ビッグサイト(小間番号:No.30-35)。プレゼンテーション・動作デモ開始予定時間:11時、13時、15時、16時30分。