2022年08月29日 09:07

グラミン日本は、就業による女性の活躍、社会進出や精神的・経済的な自律を支援するグラミン日本の取り組みを東北地区で推進するため、同法人で初となるグラミン日本・仙台支部を8月26日に設立、活動を開始した。

内閣府男女共同参画局が公表した「女性活躍・男女共同参画の現状と課題」では、ひとり親世帯の中でも母子世帯における非正規就労率が50%を超え、平均年間就労収入は200万円となる現状が示され、長引くコロナ禍で女性の自殺者が増加している社会の状況に対する強い危機感が見られる。広域仙台都市圏(14市町村)で捉えると、母子世帯数は同法人の推計で1万6000を超えると見られるが、支援の取り組みは基礎自治体ごとに異なるほか、福祉や雇用など支援に携わる行政や団体の連携が複雑化することから、体系的な座組や取り組みが必要となっている。

同法人はこれまで、「誰もがいきいきと社会で活躍し、持続する社会」の実現をビジョンに掲げ、主に生活困窮の状態にある女性に対して、生活資金ではなく「起業や就労の準備資金」を融資するマイクロファイナンスと、多様なパートナーとの共創によって生まれる「一歩を踏み出す機会」を提供することをミッションとして活動している。仙台支部においても、フリーランスや副業など個人の強みを生かす「プチ起業」を始めるワークショップや、金融リテラシーを高める教育プログラムなどの提供を通じ、まずは仙台都市圏のひとり親のサポートを開始する。東北最大の都市である仙台や周辺地域から始め、様々な地域協力団体との連携を深めることで、将来的には東北各県へ支援の輪を広げていくことを目指していく。

グラミン日本