2022年06月16日 12:59

パルシステム連合会では、毎年、年間を通じて定期的に届ける「予約登録米」を呼びかけている。特に有機栽培米は登録点数105.9%となり、精米重量換算では、年間で1万6597t(前年比102.7%)となる見込み。これは、農林水産省の食料需給表による1人当たり年間消費量で換算すると、およそ32.2万人分にのぼる。

予約登録米は、田植えの段階で産地と1年間の契約を結び、4週に1度、定期的に登録者へ米が届けられる。不作や震災などで調達が厳しくなったときも、登録者を優先して米を届ける安定した制度。さまざまな国際情勢が要因となり穀物市場価格が高止まりを続けるなか、国内消費量のほぼ全量の国産を維持している米の存在が、家庭で見直されているともいえそうだ。

パルシステムの予約登録米は、すべての産直産地で化学合成農薬や化学肥料にできる限り頼らない栽培を目指している。田植え前から出荷が約束されていることで、気候変動の影響を実感するなか、生産者は安心して米作りに取り組める。予約登録米の利用を通して環境保全型の米作りが広がり、また次の世代の生産者を育てるあと押しにも。

近年、少子高齢化、また単身世帯や共働き世帯の増加など社会構造の変化により、家庭内での米消費が長期的に減少し、さらにコロナ禍の影響で深刻な米余りが発生していた。パルシステムでは今後も、組合員の理解と利用を呼び掛けていく。パルシステムの産直についてはこちら