2022年03月25日 12:17

高知工業高等専門学校を中心とする10高専では、超小型衛星KOSEN-1が行う3つの新しい宇宙技術を開発。最初の技術実証となる衛星の心臓部に市販のLinuxマイコンボードを使う、先進的な宇宙技術実証に成功した。

超小型衛星KOSEN-1は、大きさが10センチ四方の立方体(1U)を縦に二つ重ねた超小型サイズ(2Uのキューブサットで寸法は10cm×10cm×23cm)、重量は2.6kg。JAXAのイプシロンロケット5号機により、2021年11月9日9時55分16秒(日本標準時)に打ち上げられた。このKOSEN-1衛星は、2018年12月にJAXAの革新的衛星技術実証2号機の実証テーマに選定されており、50名を超える高専生が中心となり、2年半かけて開発。

3つの新しい宇宙技術実証が予定されているが、今回は最初の技術実証となる、衛星の心臓部に市販のLinuxマイコンボードを使うという先進的な宇宙技術実証に成功した。これは、超小型で低消費電力となるLinuxマイコンボードを、衛星の心臓部となるOBC(Onboard Computer)に使用し、常時衛星で運用するという先進的な技術実証。

それにより、高度な衛星用ソフトのプログラミングを、初心者にも学びやすいプログラミング言語のPythonで行うことを可能にする。多くのプログラム開発者が分散してソフト開発ができることを実証することができた。さらにOBCと連動した搭載カメラによる、地球の写真撮影にも成功した。