2022年03月17日 12:05

ナイルワークスは、同社が保有するドローン高精度位置制御技術とAI/ディープラーニングによる「イネいもち病の検出技術」を確立した。

国内農業は、農業従事者の高齢化や後継者不足、急速な農地集約化と農業生産法人の大型化、地球環境の変化など、様々な社会課題に直面している。このような背景のもと、ナイルワークスは持続可能な農業の実現に向け、クミアイ化学工業との共同研究により、イネいもち病の検出技術の開発に取り組んできた。

ナイルワークスでは、ドローン高精度位置制御技術とAI/ディープラーニングにより、これまでのドローンによる病害診断では捉えることのできなかった最小5mm程度のイネいもち病の病斑を検出することに成功。同技術においては、高精度位置制御技術と完全自動飛行技術を応用し、圃場全面で、高精細な画像データを安定的に取得し、さらに、研究を重ねてきたディープラーニングにより、検出の正確性を高めている。人間の目視による検証と比較した結果、誤差は1%未満だった。

ナイルワークスでは、病害虫の検出結果をもとに、農薬の適正散布と散布量を低減できる散布方法の実用化を目指している。2018年の農業用ドローンの試験販売以降、既に約1万haの近接画像データ等を保有しており、それら全てのデータを「NileBank」(農地データプラットフォーム)に集約し、農業用ドローンをはじめとする自動農機との連携を強化していく。これにより生産者においては、作業時間・資材費の削減や、生育ムラの改善による品質・収量向上が期待される。

ナイルワークス