2022年03月09日 12:46

国境なき医師団(MSF)日本は、「ウクライナ緊急募金」を3月9日より開始した。
MSFは、ロシアの軍事作戦により大きな被害を受けた地域の今後の医療援助のニーズに対応できるよう、ウクライナ国内や近隣諸国で、緊急援助活動を進めている。MSF日本は、活動資金の一部を日本から拠出することを目指し、ウクライナとその周辺国での活動に使途を限定した寄付の募集を開始した。
MSFは現在、ウクライナ国内、主に首都キエフや負傷者が多い東部地域の医療施設に対し、緊急医療物資の寄贈を継続し、紛争地での活動経験のある緊急対応の専門チームの現地入りを進めている。また、2月28日以降、ポーランド、スロバキア、ハンガリー、ルーマニア、モルドバ、ロシア、ベラルーシの近隣諸国でチームを編成。国外に避難した人びとへの物資の配布や、見過ごされがちな弱い立場の人びとの医療ニーズの調査、ウクライナ国内の支援拠点の確保などを準備している。
MSF全体の予算は約38億円(3000万ユーロ)で、日本からは約1億7500万円(140万ユーロ)の調達を目指す。寄付はオンライン、ゆうちょ銀行への振り込み、電話(クレジットカード決済)で募集。今回の募金で集められた資金は、MSFがウクライナや近隣諸国で行う活動に割りあてられる。この活動に必要な資金を上回る寄付が寄せられた場合は、その他の緊急援助活動にあてられる。また、活動状況や資金調達状況に応じて、同募金の受付を予告なく終了する場合がある。