2022年03月08日 19:11

関彰商事・セキショウグループは、筑波大学と、「eスポーツで引き出すWell-beingに関する研究」を共同で実施することに合意し、共同研究契約を締結した。
近年、高齢者の社会的孤独が、運動不足や喫煙等と同じように、大きな健康リスクになることが知られている。一方でスポーツや武道は、社会的繋がりを育むホルモン「オキシトシン」や、運動器系機能、認知機能、自信を高めるホルモン「テストステロン」の分泌を高める。それにより運動不足と孤独を解消し、体力・気分・認知機能の向上に有効だと考えられている。
しかし、体力レベルに壁がある高齢者が、気軽に取り組みにくい点が課題。そこで注目されているのが、ビデオゲームの対戦による「eスポーツ」。eスポーツには、競技性や遊戯性のみならず、体力レベルの壁を越えて誰もが参加できるバリアフリーなスポーツとしての魅力がある。
今回の共同研究では、同社運営の運動指導(機能訓練)を提供する「デイサービスセンター楽フィット筑西」において、約100名の利用者が協力。約6カ月間に渡り、運動とeスポーツを用いた科学的検証実験を実施している。今回の研究によって、高齢者の心身における運動とeスポーツが生み出す相乗効果の詳細が初めて明らかとなる。ここにポジティブな効果が確認できれば、高齢者における新たなウェルビーイング方策として運動とeスポーツの同時実施を社会実装するための基礎データになるものと考えられている。