2022年02月07日 15:07

大日本印刷(DNP)と東京食品機械は、プラスチック使用量を抑えた環境配慮型の密封性を有する紙トレーの共同開発を開始した。共同開発製品のコンセプトは、環境に配慮した紙容器であること。トレー部に紙を使用することにより、プラスチック製のトレーと比較してプラスチック使用量を約90%削減する。また、適切に管理された森林資源で製造する「森林認証紙」を使用することにより、さらなる環境保全に配慮している。
さらに、バリア性のある素材と包装システムで、これまで紙容器では困難だった密封性を実現し、食品の酸化や微生物などの増殖を抑制する「ガス置換包装(MAP)」を可能にする。内容物の消費期限の延長にもつながるため、フードロス低減などの課題解決に有効。
加えて、密封性を有しているため、持ち運びの際に内容物が漏れることがない。また、電子レンジでの温めも可能で、食器代わりにトレーを使用する「即食」にも利用できる。廃棄の際に、生活者がトレー部分の紙と内面フィルムを分離しやすく、ゴミの減容化や紙のリサイクル促進に優れたパッケージとなる。
DNPと東京食品機械は、環境に配慮した密封紙トレーの開発を進め、惣菜や冷凍食品などの業界向けに発売を予定。2026年度には包装材料で10億円、包装システムでは20台の販売を目指す。両社は継続的に、環境負荷の低減、フードロス問題の解決、生活者の食の利便性向上に向けた共同開発に取り組んでいく。